小児科を受診する子どもは大人よりも配慮が必要

大人が通う内科との違いは?

大人が通う内科との違いは?

診療内容の違い

「子ども対象とした小児科で行っているのは大人が通う内科よりもライトな治療」というイメージを持っている人もいますが、そんなことはありませんよ。小児科でも病状に応じて本格的な治療が受けられます。子どもは大人に比べて体も小さく症状を自分の口で詳しく説明するのが難しいうえ、子ども特有の病気もあります。大人と同じ症状に見えても、その治療方法は全然違います。子どもは処方される薬の量も制限されているため、子どもの病気に特化した医療の知識を蓄積し、さまざまな問題に対処できるスキルが必要です。

環境の違い

診察に訪れている子どもの中には、普段とは違う体調や不慣れな環境に大きな不安を感じている子どもも少なくありません。少しでもリラックスして診察や治療が受けられるように居心地が良い環境を整えています。例えば、待合室には絵本やぬいぐるみが用意されていたり、小さな子どもが好きな音楽がBGMとしてかかっていたりなど、過ごしやすいように工夫されています。

大人も診てもらえるの?

基本的に小児科で診察や治療をしてもらえるのは子どもだけですが、インフルエンザのように特定の病気が流行していて予防接種を受けたい場合は、大人も受診可能です。ただし、これはクリニックの厚意なので、「対象は小児科を受診している子どもの親のみ」としている場合がほとんどです。ワクチンの数には限りがありますからね。大人がたくさん来ると本来接種すべき子どもに行き渡らなくなってしまうんです。

親のみの診察はできない

小児科は子どもの診察、治療を行うところです。いくら子連れとはいえ、大人1人の診察は断られるケースがほとんどです。小さな子どもを抱えながら病院に行くのは大変なため、「内科が混みあっているし子連れだから小児科で診てもらおう」という理由で小児科を受診する人もいますが、断られるのが普通です。ですが、子どもからインフルエンザや風邪をうつされた場合や子どもと一緒に診察を受ける場合は、かかりつけ医の厚意で親子で受診できるケースもあります。親子でインフルエンザになってしまった場合、子どもを小児科に連れて行き、その後自分を診てもらうために内科へ、と複数の病院を回るのは大変ですよね。小児科ひとつで診察が受けられ、薬の処方もしてもらえるのは非常に助かります。

小児科に入院設備はあるの?

小児科に限らず、街のクリニックでは入院設備を併設しているところはそれほど多くありません。入院設備がある小児科の数が充分に足りているとはいえない状況のため、いざという時の不安はありますが、そもそも入院の必要がある患者の数自体が減少傾向にあります。需要が減ってくれば供給が減るのも自然なこと。もし、入院設備の少なさが気になるなら入院設備のある医療機関をすぐに紹介してもらえるかどうかを確認しておくと良いですよ。

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小児科看護師を目指す前に知るべきこと