子どもがかかりやすい病気
子どもは免疫力が低い
大人と子どもで大きく違うのは、「子どもの方が免疫力が低い」ということです。ちょっとしたばい菌やウイルスにも免疫がないため、症状が悪化しやすいのです。成長するにつれて色々な環境でばい菌やウイルスに触れ、対処していくことで体の中に抗体が作られ、それが免疫となって体が丈夫になっていくわけですが、赤ちゃんや小さな子どもは大人ほど行動範囲が広くありませんよね。まだ抗体ができていなから病気にかかりやすいんです。特に0歳~5歳頃までは重症化しやすいため、注意しておかなければなりません。年齢別に子どもがかかりやすい病気について見ていきましょう!
「0歳~2歳」
共働き家庭が増えている今、保育園に通っている子どももたくさんいます。保育園は集団生活になるため、同じ園の子どもたちや先生など関わる人も増えます。外出する機会も多くなるため、色々なウイルスやばい菌をもらいやすくなります。「保育園に入院したら咳や鼻水、熱を出すことが増えた」という話をよく聞きますが、この年代は集団生活での感染リスクが高く、免疫力が低いため病気になりやすいからなんですね。
0歳~2歳頃にかかりやすい病気はいくつかありますが、「ワクチンで予防できる病気」と「ワクチンで予防できない病気」の2種類あります。ワクチンで予防できるのは、はしかや風疹、水ぼうそう、おたふく風邪、破傷風、肺炎球菌やヒブ菌などの髄膜炎菌感染症、インフルエンザ、日本脳炎などです。一方、ワクチンで予防できないのは、手足口病や風邪、リンゴ病や溶連菌感染症、ヘルパンギーナ、とびひなどです。ワクチンは種類によって接種時期が異なりますが、生後2ヵ月はワクチンを打っても効果がないため推奨時期とはされていません。生後6ヵ月まではお母さんの免疫機能が働いているためですが、免疫が弱まる前に予防接種を完了することが理想とされています。ワクチンの内容や接種スケジュールについて分かりやすく解説しているサイトを紹介しますので参考にしてくださいね。
現在日本で受けられるワクチンの種類と接種年齢を分かりやすくまとめています。 日本の子どもが接種するワクチン
「3歳~5歳」
集団生活をスタートする時期が早ければ免疫力が強化される時期も早いため、病気にかかりにくくなります。0歳~2歳頃のように頻繁に風は引かなくなりますが、注意しておきたいのは感染症だけではありません。熱中症や汗疹、虫刺症、便秘症、アトピー性皮膚炎、胃腸炎などにも注意しておかなければなりません。これらの病気は重症化すると入院になるケースもあるため、比較的症状の軽いうちに小児科を受診するようにしましょう。
「6歳~12歳」
この年代になると保育園や幼稚園などの集団生活を経て免疫力も高まっているため、より病気にかかりにくい体になっています。ですが、油断してはいけません!風邪などの病気にかかりにくくなった分、喘息や気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎といった慢性疾患を患う可能性があります。